原文:http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/feature/116a

探しても翻訳が見つからなかったので、自分でやってしまおう的な。
すげえ時間かかったので、他のファイナリストの分もやる自信はない。

ザ・グレート・デザイナー・サーチ2(TGDS2)というのは、2010年に行われたMTGのデザイナー公募のこと。本戦は、Daily MTG上で各自がデザインを提出してのトーナメント形式で行われました。予選までは日本語公式でも訳された。こっちも訳して欲しかったな。

このEthan Fleischerさんはこの後見事に優勝を果たし、ギルド門侵犯のデザイン・チームにも入った。
本戦第一戦のここではかなりダメ出し喰らってますけどね。マローたちのコメントから、セットのデザインにおいて気を付けなければならないことが色々わかって面白い。
オリカの参考になるのです。

コメンテーターは以下の通り。
MR:マーク・ローズウォーター マジック首席デザイナー。
KEN:ケン・ネーグル 第一回TGDSファイナリスト。ラヴニカへの回帰のデザイン・リーダー。
AJ:アレクシス・ヤンソン 第一回TGDS優勝者。
KD:ケリー・ディグス Daily MTG編集者。

…英語力不足で訳しきれなかった箇所がいくつか。他にも誤訳や意訳やそもそも意味の分からない箇所がある。
あくまで個人用メモということで、期待せずに以下本文。
と思ったら長すぎて文字数制限にひっかかったので、前後編に分けますね。

― ― ― ― ―
Ethan Fleischer

パートⅠ-世界
A、エポリス(Epolith)
B、プレイヤーが初期社会の発展において能動的に関与する、原始的な世界。
MR:私がきみたちに、TVにおいてログラインと呼ぶものを与えた理由は、セットを一つの文で要約するために重要なものだからだ。
これができないことは、通常、きみのセットがマーケティングのために概説できないことを意味する。
セットはプレイされなければならないのと同時に、売れなければならない。
プレイヤーにセットを買いたくさせるためには、それが売りになる単純明快なコンセプトを持っていなければならないんだ。

きみは、自分のブロックのためにすばらしい考えを持っている。
残念なのは、きみはログラインにおいてそれを売ろうとしていないことだ。
「一つの世界を各セットで1000年ごとに再訪する」
私の簡易ログラインはやっぱり必要なほどにははっきりしていないが、
きみのログラインがブロックの興奮を売るためになにができるのかという可能性を示している。
きみはすばらしいブロック構造、おそらく世界についても確固としたものを持っている。
それを売ろう!
C、ブロックは考古学的で人類学的なテーマを持ちます。
このブロックの基本コンセプトは、各セットが千年の時間に隔てられているというものです。
各セットはヨーロッパの地中海風な「3つの時代」の1つを表します。石器時代、青銅時代、鉄の時代です。
さまざまな考古学者によって書かれる原初の魔法もまた表されます。

百の世代が、定命の者で計算してですが、過ぎ、そして技術革新が、人々の生活を変え、また人々の魔法や超自然現象に対する見方も変化させました。
しかしプレインズウォーカー達は、異様に長い寿命を持つか、時間と空間を曲げるか、あるいは平行時間から意識を投影するかといった能力により、この大きな絵図を見ることができます。
原始的な石器は青銅の武器に置き換えられ、そして最終的に神秘の鉄鋼技術が習得されます。
獣の群れを追う狩猟民は農耕民族のコミュニティーに場所を明け渡し、そして最終的には都市が築かれます。
コミュニティーは、自給自足から、交易のネットワークで繋がるようになり、最終的に強大な帝国が興りその軍事力の脅威が次元を覆います。
そして時が過ぎるにつれ、魔法そのものの性質が変化します。
動物崇拝は、プレインズウォーカーを神とする信仰に変化します。
最終的に、1人のプレインズウォーカーが他を締め出し、エポリスの次元とその人々を単一の宗教で支配し、超然的かつ執念的なものになります。
MR:もう一度(言うが)、一つの世界をその発展上の異なる時間点で覗き見るというアイデアはすばらしい。
疑問点は、きみがいかにしてブロックを全体が繋がっていると感じさせるように作るのかということだ。
きみは最初の大型エキスパンションがどのようになるのか示せなければならないから、ブロックがどのようになるのかが分かっていなければならない。

他にこの説明に欠けているものは、3セット全てを通して使用できる要素だ。
確かに、若干のものはセットとセットとで変える事ができるが、しかしこれが一つのブロックであるならば、何らかの一貫性がなければならない。

また、現代的プレインズウォーカー(時のらせんブロック以後のプレインズウォーカー。我々は現代的プレインズウォーカーと呼ぶ)は昔のように不死のプレインズウォーカーではないということも心得ていてくれ。
この変更は、ブロックがプレインズウォーカーの寿命よりも長くなるとき(我々が今していることだ)、各セットにプレインズウォーカーを関係させる方法を変化させたんだ。
D、
原初(Primal):エポリスは、第一セットにおいては、未開の地です。鍬による溝もなく、平地に都市が築かれてもいません。
エポリスから来たプレインズウォーカーは、そのような自然の環境からマナを得ることに慣れていて、土地が人間の活動によって変えられたなら、最大限の力を行使することに苦労してしまいます。

移住(Migrate):あなたの食料供給が徒歩でのとき、飢えはあなたを見知らぬ場所に連れて行くでしょう。
狩猟採取民はたいへん動き回り、動物の群れを追いかけます。
「基本土地マター」テーマは、多色デッキが考慮されるようならば、マナ拘束に慎重になることを意味します。
移住メカニズムはまさにそれを達成します。
私の例からわかるように、それはまた、より器用な仕事を達成することができます。

挑発:挑発メカニズムは、狩りを模すには良いもので、熟達の魔道士が好む派手な呪文の代わりに「低級な」除去を提供します。

打砕(Knap):石器時代の環境では、多くの人間が自分の道具を製造するでしょう。

アーティファクト:我々が有史以前の人々の知っていることの多くは、古代の人工品の研究からきます。
これらは先史時代の象徴となって、セットがふさわしいムードを呼び起こすならば顕著に取り上げられる必要があります。

ホメオパシー的魔法:ホメオパシー(同毒療法)は、原始的な魔法でよく扱われる概念です。
「毒をもって毒を制す」がホメオパシーの意味する根拠です。
そのような考えを受けて、原初のプレインズウォーカーはどんな呪文に辿り着くでしょうか?
インスタントはインスタントを打ち消し、ソーサリーはソーサリーの使用を妨害する、等です。
MR:きみのセットに対する、私の最大の関心事がこれだ。
きみのブロックのテーマは進化に関するものだ。
きみは、世界が時間とともに変わるのを見ている。
それは、きみのメカニズム的なテーマもまた、進化に関するものである必要があるということだ。
きみは、ブロックが進化するにつれて進化することのできるメカニズムを探す必要があるんだ。

きみのカードを評価するとともに、私はきみのメカニズムをひとつずつ手にするだろう。
しかし私はきみにいち早くプレビューを与えよう。
きみのメカニズムのどれも、きみのブロックのテーマを強調しない。
きみはきみの人々の生活の非常に狭い範囲を見ていて、より大きな図を見逃しているようだ。
きみは世界がどのように変化し適応するかを示している。
きみのメカニズムは同様に変化し適応しなければならない。
きみのメカニズムのどれも、そうするのに必要な要素を持っているようには思えない。
パートⅡーカード
1、
放浪者イリックス/Irix, the Wanderer 3UR
プレインズウォーカー―イリックス(神話レア)

+2:あなたの手札にあるカードをあなたのライブラリーの一番下に望む順番で置き、その後それと同じ枚数のカードを引く。
-2:あなたの墓地にあるインスタント・カード1枚かソーサリー・カード1枚を対象とし、それをあなたの手札に戻す。
-10:ターン終了時まで、あなたはあなたの手札からマナ・コストを支払わずに呪文を唱えてもよい。
KEN:このカード・タイプについてのとんでもない数のディベロップ的制約のために、プレインズウォーカーを攻撃する(訳注:デザインする?)ことは、デザイナーにとってほとんど賭けだ。
私は、どのプレインズウォカーも厳しい再デザインなしにデザインからディベロップに渡されたとは思っていない。
私はここに2つの問題点を見る――5ドロップ(訳注:5マナの)プレインズウォーカーはおそらくカード1枚相当の価値をプラスしなければなければならず、そしてこの最終能力は、きみの手札が3度無作為化された後に使うには不自然なものだ。
それは楽しいかもしれないが、しかし私は楽しいだろうとは思わないし、それに少なくとも《燃え立つチャンドラ》は読むのもプレイするのも詩的だ。

AJ:一般的に、この+2能力は興味を引きません――それは私がプレインズウォーカーに投資したいと思わせるものではなく、そして遅いゲームにおいては実質的に何もしません。
私はイリックスの+2能力を、起動したくさえないかもしれず、私がイリックスの忠誠を上げたいと思い、しかし私が自分の理想的な手札を愛しているような時には面倒なことになります。
私は、同時に複数の「プラン」を提供しつつも、いくつかの能力がまとまりのある単位として一緒に働くのが好きです――プレインズウォーカーのデザインにおいて正当性を得る為の難しい点です。

KD:あなたはストーリーにおいてイリックスの占める位置を声高に叫んではいませんが、彼か彼女が重要な位置を持っていると仮定し、これはよく合っています。

MR:私の初めのメモは、予想に反して、きみのプレインズウォーカー・デザインについてではなく、一般のプレインズウォーカー・デザインについて私が持つ一番の不満点についてのメタ・メモだ。

3つの能力は、互いに関係していなければならない。
まるで、プレインズウォーカーが何かの計画を立てているようにプレイヤーに感じさせなければならないんだ。
例えば、きみの第二能力が墓地にカードを求める一方、第一能力はカードをライブラリーの底に置く。
もしきみがこれらの能力を連携させようとするなら。
第一能力を第二能力の供給源にすることだ。
第三能力は前二つの能力と関連していい仕事をする。

このプレインズウォーカーのデザインは、1人の魔道士が魔法についての情報を学習し収集しているように感じられるが、その名前は、彼が何らかの探検家であることを意味しているようだね。
2、
弓のスル/Sul of the Bow 3WW
伝説のクリーチャー―人間・射手(神話レア)
4/4
原初――あなたがCARDNAMEを唱えるために基本土地から生み出されたマナのみを支払った場合、それが戦場に出たとき、先制攻撃を持つ1/1の射手・クリーチャー・トークンを2個戦場に出す。
1W、T:あなたのライブラリーから点数で見たマナ・コストが2以下の白のインスタント・カードを1枚探す。そのカードをマナ・コストを支払わずに唱える。その後あなたのライブラリーを切り直す。

(訳注:射手トークンの色が書かれていません)
KEN:原初メカニズムは、デザイナーの職務方針と食い違うのではないかと心配だ。私、マロー、そしてハスブロに雇われている他の皆は、Magic製品に対する欲求を生むことに従事している。
我々の最も大きな利益はブースター・パックだ。
トーナメントレベルの特殊土地はこの要素の一部だ。
いくつかの特殊土地は誰でも楽しめる強力なコンボだ、《密林の猿人》+《踏み荒らされる地》といったような。

もし弓のスルと原初メカニズムが平地とのコンボを主張するなら、それはまた、それらが多くの《空の遺跡、エメリア》のような特別な土地をもプレイ「しない」ことを主張してもいる。
おそらくコスト/利点の分析はそれら両方(訳注:平地とエメリア)を使うのが正しいと示すだろうが、しかし非常に多くのプレイヤーは、まるで原初と特殊土地が互いを排除しあっているようにマジックをプレイするだろう。

このカード自体について評価するなら、それが《太陽打ちの槌》のようなスペルキャスターだったなら、私はより気に入っただろう。

AJ:私には、なぜこれらの2つの能力が1つのカード上にあるのかが分かりません――それらは全く関連が無いように見え、そして私の思考領域を奪い合うのです。
私は、私のカードに一つのストーリーを語ってほしく、また一貫性のある個であるように感じさせてほしいのです。
原初自体には可能性がありますが、しかしそれは私に、あなたがリミテッドにおいて「常時オンである」メカニズムを手にしたのではないかと心配させます。
ゲームは、私が何かを達成したと感じるときに面白いのであって、カードが常にそれ自身だけで働くときではありません。

KD:これは「原初」メカニズム(おそらくマークの最初のデザイン記事の話題だろう)を示しているが、しかし無関係な第二の能力(セットの第二テーマなのかキャラクター特有の振る舞いなのかにかかわらず)の存在が問題を曖昧にできただろう。

MR:原初について話そう。私はマナ・システムの重要性について話すことに多くの時間を費やしてきた。
その負の面の一つは、それが必要な量のマナを得られない「マナ・スクリュー」、または必要な質(色)のマナを得られない「カラー・スクリュー」のためにプレイヤーが呪文を唱えることができない瞬間を作ることができてしまうということだ。

多くの、多くの特殊土地の存在が、カラー・スクリュー問題を助けることになっている。
いま、私は少しの「特殊土地嫌い」はゲーム戦略を保つ為にはいいアイデアだと賛成するが、しかし我々がゲームをより面白くするために作り出した道具(訳注:特殊土地)を阻害するようなこのメカニズムを打ち立てることは、いいアイデアとは思わない。

私はこのメカニズムを1枚限りのものか、あるいは、おそらく1つのサイクルのものと見た。キーワード・メカニズムの助けが必要なほどの量と見るのは、おそらく大きな間違いだろう。

また、きみのメカニズム全てと同じように、きみは自身に問わねばならない・・・このメカニズムはどのように変わっていくのか、あるいはブロックが続くにしたがって順応するのか。
そして、もしこれがこの一つのセットかぎりのものであるなら、何かこのメカニズムがしていたことの発展型であると感じられるようなものが再配置されるのかどうか?
3、
雷のトカゲ/Thunder Lizard 4UG
クリーチャーートカゲ(レア)
6/6
CADENAMEが戦場に出るか攻撃した時、パワーが4以下のすべてのクリーチャーをタップする。
「それは世界を揺るがす。文字通り。」
KEN:いいファッティだ。「小さいものを飲み込む」というのはいい恐竜のメカニズムだ。
奇妙なのはそれがでたらめな金色であることだ。
しかし、これはあの有名なタイタンの「戦場に出るか攻撃したとき」能力を得た。
タイタンは、私が彼らの上を踏まないようにするくらいには有名だ――私は、1つの誘発条件か他のものを選ぶだろう。
デザインにおいては無関係なフレイバー・テキストは時々ならオーケーだ。
我々はたくさんのカードをデザインする。我々はたくさんのカードデザインを読む。
もし皆がきみの無関係なフレイバーテキストを読まなければならないとしたら、それは会社の時間と資源を浪費している。
個々のカードのための推進活動(キャンペーン)をすることは慎重に選ばなければならない。

しかしファッティは大好きだ!

AJ:このM10(訳注:M11もしくはM12の間違いかと思われる。)タイタンの変種は私に何も感じさせてはくれません。
私にはなぜこれが緑なのか、あなたの割り当てを埋めること以外には、分かりません。
これは私にはレアほどの派手さを感じさせませんが、しかしアンコモンとしては明らかに強すぎます。
他には――私がリミテッドをプレイしているのでないかぎり、これをレアとして引いても嬉しくはならないでしょう。――私はカードを、「よりレアらしい」か「よりアンコモンらしい」か、どちらかにしようと努力しています。

KD:この「デカブツ・マター」は評価しますが、しかし私はなぜこれをプレイしたいのかわかるために一瞬考えなくてはならなかったので、減点です。
私はSerious Funのライターはこれについて書くだろうと思いましたが、しかしそれは理想的な選択ではありません。

MR:きみが世界の進化を示すのなら、恐竜から始めるのは気に入った。
このカードは私には少々やっかいで、アンコモンになりたがっているように見えるが、しかしこれは少なくともきみの第一セットの方向性を私に感じさせてくれる。
私も、これが「戦場に出るか攻撃したとき」の誘発条件と、特にそれが6/6であることでタイタンに非常に似ていると感じさせるという、ケンとアレクシスの意見には同意だ。
4、
忙しいビーバー/Busy Beavers 2U
クリーチャーービースト(アンコモン)
1/3
CADENAMEが戦場に出たとき、各プレイヤーは島への移住を行う。(各プレイヤーは土地を1つ生け贄に捧げ、その後自分のライブラリーから基本の島カードを1枚探し、それをタップ状態で戦場に出し、その後自分のライブラリーを切り直す。)
KEN:このカードは笑えるほどの失敗作だ。
「移住」キーワード行動は強烈だ。
我々は本当に、このブロックのそんなに多くのカード上に《輪作》を乗せるのか?
これを手にしたら――私は自分のみすぼらしい憎むべき特殊土地から楽しい基本の島へ移住するんだろう、さもないと私の原初呪文を失敗するかもしれないからな。
移住つきの特定のカードは、デッキに島のない対戦相手に対しては《リシャーダの巾着切り》相当のものになる。
このような移住は、各基本土地を2枚ずつ散らす「ドメイン」的マナベースにさせるような、大きな負の圧力をかける。
もしきみがこのデッキ構築の決め事を忘れるようなら・・・きみは《輪作》の代わりに《石の雨》を持った2Uの1/3と戦うことになる。
移住カードはまた、きみがそれをプレイするときにすでに5枚の島を戦場に出しているのできみは土地を一つ失うという、間抜けな瞬間をも含む。
対戦相手は、きみが基本の島を見つけられなかったデッキをおどおどとシャッフルするのを見てそれがわかるわけだ。

すべてのゲーマーに質問――ロード画面が好きか?
きみがゲームをプレイしていて、そしてロード画面が出ているところを想像してくれ。
スキップしたいか?
マジックはロード画面のような、シャッフルを強いる効果を有している。
God of WarやDeathSpankのようなロード時間を短縮したゲームは、そのカテゴリー内の似たゲームに勝る、鍵となるセールスポイントを持っている。
(訳注:God of WarはPS2のゲームで、プレイ中に逐次データを読み込んでいるためロード時間にゲームを遮られることが少ない・・・らしい。参考:ウィキペディア。DeathSpankについては、ウィキペディアには英語版ページしかなかったのでよくわからなかった。)

マジックのデザイナーは、マジックに不必要にロード時間を加えないよう注意しなければならない。

AJ:プレビュー・カードのように、あなたの移住のありふれた実装品を見るのに興味がありました。
このカードは私に、移住は常に対照的(訳注:自分と相手両方に作用する?)なのであって、面白く、シンプルで、リミテッドで役立つメカニズムのように見えたそれをあなたは図らずもいらいらする青い土地破壊メカニズムに変えてしまったのかと、(残念なことに)悪い第一印象を与えました。

KD:これはLimited Informationの著者が、このようなカードを使うこと、使われることの両方において、リミテッドでのこの新メカニズムの意味について書くのには面白いカードです。

MR:私がこれを正しく理解したのか確認させてほしい。2Uで私は対戦相手に、彼か彼女が青をプレイしていないかぎり土地を1つ生け贄に捧げさせることができるのかい?私は今ディベロッパーではないが、これはいささかフェアでないように見える。

私はきみが移住でやろうとしているフレイバーの核を理解する。
私は第一セットがより原始的だと感じられるこのアイデアは好きだ。
きみが陥っている問題は、プレイするためにメカニズム自体を面白くすることよりも、フレイバーに合わせる事の方に集中しているということだ。
きみが土地を1つ生け贄にして島を1つ得るのはいい。
きみの対戦相手にそうさせることは、特に彼らが島を持ってさえいない場合は、ダメだ。

きみが自身に問いかけてもらいたいのは、このセット(およびブロック)において移住は何をするのかということだ。
もしきみがそれに重要な役割があると感じるならば、あなたはそのフレイバーに合うようなメカニズムを作る方法を知らなければならない。
このカードは、きみがそれで実現しようとしていると思われるフレイバーのために、ゲームプレイを犠牲にしている。
5、
絶滅の槍/Spear of Extinction 6
伝説のアーティファクトー装備品(神話レア)
装備しているクリーチャーは+3/+3の修整を受ける。
装備しているクリーチャーがいずれかのクリーチャーに致死ダメージを与えたとき、そのクリーチャーとクリーチャー・タイプを共有するすべてのクリーチャーを破壊する。
装備4
KEN:この「致死」という言葉は…きみが思っているようなものを意味するとは思わないが。
致死はダメージの種類やタイプではない。
致死ダメージを受けたクリーチャーというのは、「このクリーチャーのダメージがそのタフネス以上である」が論理的に真であることだ。
このカードから「致死」を取り除けば、エルフやゴブリンのファン・デッキにおけるチャンプ・ブロックを封じる超コストの強化装備が手に入る。
That’s a fine place for a card to be, I ’spose.
(一文分からない。I’sposeって調べても出てこないんだけど?)

AJ:あなたがブロックの概要で言及しなかったので、私はストーリーラインでのこのカードの意味を推測することしかできませんが、ここには強いフレイバーがありそうです。
このカードは「相手対応」型カードの問題に陥っています。
それらは対戦相手がそれらを起動させるための何かをしなければならないという状況を含み、その結果は彼らにとってひどいものです――これらのカードは、それらがすると言っていることを、実際には決してしないという傾向があります。
この装備品はクリーチャー・タイプを共有していないデッキに対しては悪い《ヴァルショクの装具》で、逆に、部族デッキに対しては、それは実際にはなんでも殺すというよりよりはむしろ、クリーチャーをブロックされない《Moat》にするのです。
To solve these problems, you can either put more control in the hands of the user, or force the opponent to choose between two things of reasonably similar weight, rather than "do nothing" and "kill all your creatures."
(ここも訳せなかった・・・相手に二つを選ばせるのだということは分かるんだけど)
たしかに、これが挑発によってうまく働くことはわかっていますが、しかし神話レアにはそれ自身のメリットで使えるようであってほしいと思います。

KD:フレイバーに溢れた伝説のアーティファクト――いいね。
私は、しかし、どんなストーリーが種族すべてを絶滅に追いやる槍について語れるかどうかわからないな。

MR:デザイナーが常に答えられなければならない質問の一つは「このセットには部族要素があるのか?」というものだ。
もしこの答えがノーなら、このカードは少々そぐわないだろう。
これについて考えるもう一つの方法は、場に複数のクリーチャー・タイプが同時に存在していると想定することだ。
そうでないなら、なぜこのカードはこのセットにあるのか?

また、私が二つの部分を好きでいるためには、それらが互いに協調していなければならないだろう。
タフネスの増強は、きみが生き残り、再び殺す助けとなるが、しかしこれは装備品で、装備したクリーチャーが死ぬのはそんなに大した取引じゃない。

第3に、主観だが、私にはこのカードは神話レアであるようには感じられない。
私はこれをレアにするだろう。

しかし、私の最大の関心事は、これがこのセットにどんなフレイバーを導入するのかはっきりしないことだ。
プレビューの10枚のカードのみで、それぞれがきみのセットの何かを表すことを私は望み、そしてこのようなカードをテーブルに持ってこないことを望むだろう。
私はこれが嫌いだと言っている訳じゃない。これは奇抜な能力だ。しかし、私はこれがきみの大きな絵において何をするのかが分からないんだ。
(後編につづく)

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