グレート・デザイナー・サーチ3 ファイナリスト
ARI NIEH(2人目)
TRIAL 3

既に、次の次の段階であるchallenge2が公開されています。
https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/great-designer-search-3-challenge-2-2018-05-22

~翻訳進行状況~
TRIAL3   2/8 ←いまここ
CHALLENGE1 0/8
CHALLENGE2 0/7

追いつけるはずもなく……。


GDS3ではないけれども、読むべき翻訳:
【翻訳】アクローマ誕生秘話/Angels Among Us【DailyMTG】
http://regiant.diarynote.jp/201805222338289406/
(ロングインタビュー)R.ガーフィールド:マジック・ザ・ギャザリングを作った男(1)(翻訳記事)
https://blogs.yahoo.co.jp/takewatchgo/43524038.html?__ysp=44Kw44Os44O844OI44O744OH44K244Kk44OK44O844O744K144O844OBIOe%2Fu%2Biosw%3D%3D

(ロングインタビュー)R.ガーフィールド:マジック・ザ・ギャザリングを作った男(2)(翻訳記事)
https://blogs.yahoo.co.jp/takewatchgo/43524052.html



**********

ARI NIEH

https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/great-designer-search-3-finalist-ari-nieh-2018-03-09

デザイン.1

蒸気拳の処罰者/Steamfist Enforcer(コモン)
(3)(黒/赤)
クリーチャー―人間・ならず者
3/2
威迫
CARDNAMEを唱えるためにアーティファクトが発生源であるマナが支払われたなら、それはその上に+1/+1カウンターが1個置かれた状態で戦場に出るとともに、その他のタイプに加えてアーティファクトでもある。
Erik Lauer:このカードは狭く、アーティファクト重視のセットにしか存在できません。課せられたのは、平均的なスタンダード準拠のセットのためのデザインです。したがって、これは与えられた条件にはあまり合っていませんね。
Melissa DeTora:非常にクールです!コモンはリミテッド・フォーマットを支えるものであり、アーティファクトのマナを持っているかどうかは、リミテッドではあまりあてにならないことです。アーティファクトのセットであっても、これを有効にするためにはプレイヤーはかなりの数[のマナ・アーティファクト]をドラフトすることが求められます。しかし、アイデアは好きです。
Ethan Fleischer:蒸気拳の処罰者は適切な混成カードです。(戦場に出たときに)一度だけ条件をチェックし、以降は単純な威迫クリーチャーであるのは好ましいですね。ほとんどのセットは、このデザインを効果的に運用できるだけのアーティファクトのマナ発生源を持ちませんが、宝物トークンがあるようなセットは、このカードの良い居場所になれるかもしれません。
Mark Rosewater:面白いカードだが、私もErikが言うように、「未定義のスタンダード準拠のセットのためのデザイン」の制限からは外れていると思う。このカードは「アーティファクト重視」のセットにのみ存在でき、それであったとしても、コモンであるかどうか少々疑わしいものだ。私がこれをコモンであると見るならば、唯一、これが(コモンにも使われる)キーワード能力であった場合だけだろう。
君はこれよりも優れたデザインを多く持っているように見えるので、君がこれを自身のベスト・デザインに選んだのは奇妙なことだ。[訳註:提出する10枚のカードは、自身がよくできていると思う順番に並べるように指示されていた。]


デザイン.2

ワタリガラスの王/The Raven Lord(神話レア)
(4)(白)(青)
伝説のクリーチャー―神
5/5
CARDNAMEが戦場に出たとき、飛行を持つ白の1/1の鳥・クリーチャー・トークンを2体生成する。
あなたがコントロールする飛行を持つクリーチャーは「(1)、(T):カードを1枚引く。」を持つ。
このターンにあなたが2枚以上のカードを引いているかぎり、CARDNAMEは破壊不能を持つ。
Eli Shiffrin:「【条件】であるかぎり、これは【ボーナス】を持つ」という効果には注意してください。条件が同じターン中にオンからオフになる可能性があれば、ボーナスを失い、クリーチャーが死ぬかもしれません。
これはつまり、条件が(あなたがここでやったように)ターンの間ずっと続くか、ボーナスがクリーチャーを死から守るものではないか、または能力を手直しするか、いずれかが必要だということです。
Erik Lauer:これは、白青のデザインとしては問題ありません。しかし、君はそれを披露する機会があったにもかかわらず、これからは斬新さを感じられませんね。
カードを引くための起動コストにマナをつけるのは大変よいことです。ゲームバランスのためにこのカードを少し強くしたり弱くしたりする場合、どこを変更すべきかが明確になります。
Melissa DeTora:多くの部分で好きです。戦場に出たときの誘発型能力を持っていて、6マナのクリーチャーをデッキに入れることを正当化してくれます。これはあるタイプのデッキを作るように促し、かつ、自己完結しています。また、飛行クリーチャーの起動コストにマナがあることも評価できます。これのために、大量のカード持ってゲームを支配することはできなくなっています。強力なように見えますが、6マナのカードは適切なデッキを必要とします。
Ethan Fleischer:このカードは、北欧神話のオーディンの完璧なトップダウンデザインですね。(彼のワタリガラスであるフギンとムニンもちゃんといます。)2番目の能力は、その鳥たちが、飛んだ先の情報をオーディンに持ちかえったことを表現しているのでしょう。
ワタリガラスの王の条件付き破壊不能は、マジックにおける神の「不滅」メカニズムに倣うものです。「飛行参照」は、我々が時折行う、やや奇妙なデザイン空間です。奇妙だというのは、つまり、飛行クリーチャーたちは互いに自然なシナジーを形成するからです。(相手が攻撃を止めることを非常に難しくさせる、という。)
とはいえ、時には飛行参照カードを作るのが望ましい場合もあります。経験の少ないプレイヤーに明確に何かを伝えたいとき、あるいは、君の場合のように、メカニズムを使ってカードのクリエイティブ的な何かを表現したい場合などです。
Mark Rosewater:楽しいデザインだ。自己完結しつつ、同時に構築の柱にもできるところが好きだね。これは、白青の2つの異なる戦略――飛行クリーチャーとコントロール戦略――を、組み合わせられるようになっている。普通はあまり1つのデッキに入らない白青のカードたちを組み合わせられるのだ。また、飛行クリーチャーたちにワタリガラスの王を守れるようにし、かつ、その能力を別のこと[カードを引くこと]にも使えるようにしたところも気に入っている。全体的に見て、素敵な出来ばえのデザインだ。


デザイン.3

熟達の技師、ラーミ/Rahmi, Master Engineer(神話レア)
[訳註:ラシュミ/Rashmiの間違い?色が違うけど。]
(3)(赤)(白)
プレインズウォーカー―ラーミ

アーティファクトが1つ戦場からあなたの墓地に置かれるたび、CARDNAMEに忠誠カウンターを1個置く。
0:無色の1/1の霊気装置・アーティファクト・クリーチャー・トークンを1体生成する。
-2:あなたのマナ・プールに(赤)(赤)(赤)を加える。
-8:トランプルと破壊不能を持つ無色の10/10のゴーレム・アーティファクト・クリーチャー・トークンを1体生成する。
Erik Lauer:トークンと常在型能力[訳註:誘発型能力?]のシナジーは好きです。しかし、この能力はプレイヤーに特定の方法でプレイするように促すでしょうね。
異なる色のペアが異なる戦略を与えることを望むので、その能力と色のペアとが一致していることは、特に重要です。これは青赤か黒赤を感じさせます。赤白ならば、より戦闘を促すようにしたら好ましくなるでしょうが、アーティファクトが破壊されることを見るのは違います。
Melissa DeTora:プレインズウォーカーが忠誠度を得るための新しい方法であるのはわかりますが、これは壊れています。適切なデッキでは、非常に素早く多くの忠誠度を生み出すことができ、-8はとても簡単に行えるように思います。これに適した数値の調整は、おそらくあり得るでしょうが、私は、1回のゲーム中に複数の破壊されない10/10クリーチャーを生み出すプレインズウォーカーと対戦するのは、はたして楽しいことだろうかと自問しています。私の考える答えはノーです。
Ethan Fleischer:君が斬新さを求めているなら、プレインズウォーカーに誘発型能力を加えるのは自然な方向であり、誘発型能力は一般に、専用構築の報酬としてよい働きをします。ラーミの0能力は誘発型能力とシナジーがあるのがいいですね。-2能力は本当に弱いように思います。5マナのプレインズウォーカーとしては、この能力に±0以上を求めることが想像できません。また、これは他の部分とまったく関連していないように見えます。奥義はかなり良いです。何もなければ素早くゲームを終わらせますが、完全に無敵ではありません。
Mark Rosewater:何度も言うように、プレインズウォーカーのデザインは難しい。このカードは、プレイの楽しさと、既存のキャラクターのフレイバーの両方を満たしているように見える。(君がこれを、《次元橋》を作ったラシュミであると意図していたと仮定する。彼女はプレインズウォーカーではないが、君は「もしそうなら」でやっているのだと思った。これが君の意図したものでない場合、新しいキャラクターを作る際には、既存のマジックのキャラクターの名前とは明確に区別する必要がある。)
君は常在型能力[誘発型能力]を使うようにした。それは我々が(これまで)避けてきたことだが、明らかに可能であろう拡張だ。私は君の3つの能力すべてが戦場にアーティファクトを得る助けになり、常在型能力[誘発型能力!]を誘発させる助けになることが好きだ。しかも、赤と白がやる方法でだ。奥義は、単なる「you win」効果でなく、フレイバーとゲームへの影響のよいバランスだ。


デザイン.4

ムガーイの創造史/Mugai Creation Saga(神話レア)
(5)(緑)(緑)(青)(青)
ソーサリー
以下の両方を望む順番で行う。
・あなたがコントロールするクリーチャー1体につき、カードを1枚引く。
・あなたの手札にあるカード1枚につき、緑の2/2の猪・クリーチャー・トークンを1体生成する。
Eli Shiffrin:これはモード呪文に関するいくつかのルールを破りますが、しかしまあ、ルールは破られるものです!おや、私がそう言うとは思いませんでしたか?このデザインは素晴らしい例です――ルールが明確に禁止していること(呪文は常に印刷された順序で行う)ですが、それは書いておく必要のある例外が特になかったからです。君はデザインを広げ、例外を見つけました。このためのルールを書くのは簡単なことです。
Erik Lauer:これは楽しく優雅で革新的なデザインであり、君のベスト・カードです。このテンプレートは柔軟性があり、派手な呪文のサイクルを作るのにふさわしいと思います。
Melissa DeTora:これは非常にクールで、興味深い選択につながります。最大の懸念は、これが非常に唱えにくいということです。9マナは多くのことを要求し、ほとんどのプレイヤーはこの量のマナに自然に到達することはありません。ゲームの後半になると、おそらくあなたの手札にカードがあまり多くないので、このカードの選択肢はずっと少なくなります。ランプデッキをプレイしていたとしても、9マナの見返りとしてエキサイティングだとは思いませんね。
Ethan Fleischer:この、カードのモードが実行される順序を選択するというアイデアが大好きです。これをサイクルにするのに十分な類似のデザインがあるのだろうかと心配します。A +です!確実に9マナ必要だとは思いませんが、それは些細なことです。
Mark Rosewater:このデザインは本当に好きだ。 どちらも比較的単純だが、戦略的に利用しようとすると複雑になる。さらに派手でユニークだ。これが、サイクルをデザインしたくなるというErikの意見に賛成だ。(私はおそらくこれをレアに落とすと思う。単体で見たこのカードは神話レアにできないというわけではないが、神話レアのサイクルとするには多くの問題がある。)
私もまたMelissaとEthanに同意するが、これは唱えるのにそこまで高価にしなくてもいいと思うね。グッジョブ!


デザイン.5

ニクスの昇天/Nyxian Ascension(レア)
(4)(緑/白)
エンチャント
あなたのアップキープの開始時、あなたがクリーチャー・エンチャントをエンチャントされているクリーチャーを5体以上コントロールしている場合、あなたはこのゲームに勝利する。

[訳が間違ってました(;>_<;)]
Erik Lauer:たくさんのオーラを異なるクリーチャーにつけるようプレイヤーに促すことは、大きな挑戦です。 普段、私は簡単にゲームに勝つことは嫌いですが、君の感覚は私と同じようですね。
Melissa DeTora:非常に難しいように見えますが、書いてあることは非常にエキサイティングです。ゴールがエンチャントされているクリーチャーを場に維持することなら、おそらく多くの呪禁をプレイしているでしょう。あなたが自軍をエンチャントしているなら、あなたのクリーチャーはおそらく、攻撃して勝てるくらいに強いでしょうね。クリーチャーとオーラのデッキでこのカードをプレイすることには多くの不安があります。プレイヤーが頻繁にこれで勝つとは思えませんが、そうできたならば非常に嬉しいでしょう。
Ethan Fleischer:これが、単一のクリーチャーにオーラの束を積み重ねることを推奨するのではなく、エンチャントされているクリーチャーを並べることを推奨しているのは興味深いです。これは、11の異なるパーマネントを唱え、かつそれらを維持しておく必要があるので、実際に達成するのはかなり難しい試練に見えます。一般的に、エンチャントされているクリーチャーはかなり強力なので、この5体が生き残っていれば、通常はそれらだけでゲームに勝つことができるでしょう。
Mark Rosewater:繰り返すが、君は、クールではあるが、狭い範囲の世界にしか合わないカードを何枚かデザインしている。この場合は1つの世界――テーロスだ。
このカードは私が好きな代替勝利条件を設定するものだ。それはプレイヤーに、風変わりなゴールを目指して普通でないデッキ構築をするように促す。しかし、これに適したセットは少ないだろう。


デザイン.6

収穫の祝賀者、グウィン/Gwyn, Harvest Celebrant(神話レア)
(2)(黒)(緑)
プレインズウォーカー―グウィン

+1:あなたはクリーチャーを1体生け贄に捧げてもよい。そうしたなら、あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚をあなたの手札に戻す。
-2:クリーチャー1体と、他のクリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、その前者は+2/+2の修整を受け、その後者は-2/-2の修整を受ける。
-7:あなたは「クリーチャーが1体死亡するたび、各対戦相手は3点のライフを失い、あなたはカードを1枚引いてもよい。」を持つ紋章を得る。
Erik Lauer:プレインズウォーカーをデザインする上での重要な部分は、「これを唱えたターンに何をするつもりなの?」という質問に答えることです。これは、その質問に簡単には答えられません。プレイヤーがクリーチャーをコントロールしておらず、相手が1体のクリーチャーしかコントロールしていない場合、あまりできることがありません。第2の能力を、クリーチャーが1体しかいないような盤面に対応できるように、必ずしもクリーチャーに+2/+2を与える必要がないように変更することを提案します。
Melissa DeTora:このカードは堅実な4マナのプレインズウォーカーです。私が問題に思うのは、これはそれほどエキサイティングではないし、何か特別なことをするものでもないということです。プレインズウォーカーは我々の物語のキャラクターであり、セット内で最も重要なカードの一部であり、かつ、このキャラクターには個性がなく、過去のキャラクターとはっきり違うと感じられるところがありません。
この+1能力は反復的なゲームプレイにつながるので、私は好きではありません。忠誠度を増やすので、この能力を最も起動するように動機付けられ、常に最も強いクリーチャーを戻すでしょう。このプレイパターンが楽しいとは思いません。私ならばこれをマイナスにして、繰り返し行うことができないようにするでしょうね。
Ethan Fleischer:このデザインがまとまりを感じさせてくれるのが好きですね。プラスとマイナスの両方の能力が、(通常は)紋章と相互作用します。あなたが戦場にクリーチャーを持っていなければ、上の2つの能力のどちらも何もしないのではないかと少し心配です。このカードに適した場面が狭すぎて、スタンダードでプレイされるところがほとんど見られないかもしれません。スタンダードは、我々がほとんどのプレインズウォーカーの活躍の場と見ているところです。
Mark Rosewater:このプレインズウォーカーは、フレイバーとメカニズムとがうまく結びつけられている。(余談だが、これは非常に難しいことだ。君はあたかも簡単であるかのように作っているが。)
このカードが黒と緑の能力を混ぜ合わせて、全体的につながっていると感じさせているのが好きだ。また、これは面白いデッキ構築に導くだろう。最後に、このカードのプレイパターンは楽しく、非常に黒緑を感じさせる。私なら、このカードの繰り返しを減らすために、最初の能力をクリーチャーを生け贄にするのではなく追放するように変えるだろうね。


デザイン.7

タイガの噴火/Taiga Eruption(アンコモン)
(2)(赤)(緑)
インスタント
速攻とトランプルを持つ無色の3/3のエレメンタル・山・森・クリーチャー・土地・トークンを1体生成する。(それは「(T):あなたのマナ・プールに(赤)か(緑)を加える。」を持つ。)
Erik Lauer:この演習課題は、特定のカードタイプに合わせてデザインすることでした。このカードタイプはインスタントですが、実際にはクリーチャーの役割を果たします。我々がクリーチャーの枚数を数えるとき、トークンを作る呪文があったなら、そのカードの本質的な役割がクリーチャー・トークンを作ることなのかどうかで判断します。もしそうなら、我々はそれをクリーチャーとして数えます。なので、デザイナーの一人にインスタントをデザインするように頼み、このカードが提出されたなら私は失望するでしょう。君はこの試験でそれを行った唯一の人物ではないですが、この先、君がそうしないようにすることを望みます。
Melissa DeTora:このカードは多くのことをします。 これはマナ加速を行い、奇襲的なブロッカーまたはアタッカーになり、脅威を生み出します。これはリミテッドで非常に強く、これに奇襲されたなら楽しいカードだとは思わないでしょう。これは、コストをより重くし、別のトークンを作るなら、よいレアのデザインのように思えます。
Ethan Fleischer:リミテッド・エディション(アルファ版)の《蜂の巣》以来、我々はクリーチャー・トークンを使ってプレイしてきました。土地・トークンは簡単に見落とされる可能性があるため扱いにくいものですが、3/3にすることで、人々にそれをより注目させるようになりますね。
普段、私は《スカイシュラウドの強兵》やその同類のファンではありません。1マナのために3/3をタップすることは、1/1をタップするよりも割高に感じます。また、それらの情報をすべてタイプ行に入れる必要はなく、「トークンを1体生成する」の後に、トークンでないカードがやるような追加のテキストを加えればいいでしょう。私ならこの基本土地タイプを削って、ルール・テキストを使ってトークンにマナ能力を与えるようにするでしょうね。
Mark Rosewater:いくつか。
1つ目は、Erikの繰り返しだが、君は基本的にクリーチャーであるカードをインスタントの枠で作ったこと。
2つ目は、君が(マナを生み出す)土地トークンを作ったこと。これを表すトークンカードを持っていない場合は、タップ状態を追跡するのが難しいかもしれない。(マナを生むカードでは特に重要だ。)
3つ目、我々は瞬速を持つクリーチャー(またはインスタント速度のトークン生成)には、速攻を持たせないことが多い。この2つの能力にシナジーがないからだ。


デザイン.8

破門の儀式/Excommunication Rite(アンコモン)
(3)(白)(黒)
ソーサリー
CARDNAMEを唱えるためのコストは、あなたがコントロールするクレリック1体につき(1)少なくなる。
クレリックでないクリーチャー1体を対象とし、それを追放する。
Erik Lauer:この部族への報酬は、リミテッドで素晴らしい。これは部族をプレイしていなくても使用に値するカードなので、その部族をドラフトしている人に常に回ってくるとは限らず、また君は[その部族をやると]決める前にこれをドラフトすることもできる。しかし、この報酬は私にその部族をドラフトしてみたいと思わせるものだ。
Melissa DeTora:部族の除去呪文を作る良い方法です。これは弱めですが、部族を重視していれば、よい報酬を受けられます。これには多くの修整が考えられます。インスタントにするとか、(2)(白)(黒)にするとか。
アンコモンなので、これは頻繁に見られるわけではなく、またリミテッドのために、コモンの除去呪文よりも多少強くする必要があります。
Ethan Fleischer:このカードはとてもフレイバー的です。クレリックの一団が、異端者や不信心者を追い出す儀式を執り行います。(破壊ではなく)追放する効果なのは良いディテールですね。このカードはオンスロート・ブロックの白と黒にあった、クレリックの部族カードと後方互換性があります。リミテッドでは、このカードは白黒のデッキでプレイアブルですが、何枚かのクレリックをプレイしている場合はさらに良くなります。
Mark Rosewater:これは、確かに白と黒の両方であると感じられる、フレイバー的なクレリック部族カードだ。それのどれも簡単にできることではないので、称賛を送ろう。


デザイン.9

不気味な噂/Macabre Rumors(コモン)
(青)(黒)
インスタント
各対戦相手は自分のライブラリーの一番上から4枚のカードを自分の墓地に置く。
あなたがコントロールするクリーチャーが1体死亡するたび、あなたはCARDNAMEをあなたの墓地から唱えてもよい。そうしたなら、その解決に際しそれを追放する。
Erik Lauer:私が誘発型能力を持つコモン・カードを作るときに重視するのは、それが「手に取っているカード」かということです。カードが誘発するとき、君は現在そのカードに注目しているでしょうか?これについては、答えは「いいえ」なので、私はこれをアンコモンに移すでしょうね。
Melissa DeTora:復活メカニズムのよりよいやり方で、準備ができたときに唱えられるのが好きですね。
[訳註:コールドスナップの「復活」メカニズムは、クリーチャーが死んだときにコストを払えば手札に戻せるが、払わなければ追放されてしまうので、再利用を狙うなら不用意に唱えられないこともあった。その事を言っているのだと思われる。]
Ethan Fleischer:このカードがコモンであるかどうかは疑わしいものです。他のカードが何かをしたときに墓地から誘発する能力があるからです。この誘発条件があなたの墓地にクリーチャーが行った時であるので、いくらか緩和されていますが、それでもまだ一線を越えているだろうというのが私の意見です。
この基本の能力がこれほど弱いものでなかったなら、相手がフラッシュバックされることを恐れるあまり、あなたのクリーチャーとやりとりするのをやめてしまうのではないかと心配するところでしたが、このマイナーな削り能力はほとんどのプレイヤーに問題にされないでしょうね。
Mark Rosewater:このデザインは好きだ。色を満たしつつ、これまで見たことのない比較的単純な効果を作っている。私も他の審査員に同意するが、おそらくこれはコモンではないだろう。


デザイン.10

偏執的な悔恨/Obsessive Remorse(レア)
(1)(青)(赤)
エンチャント―オーラ
エンチャント(クリーチャー)
各ターン、エンチャントされたクリーチャーは可能なら攻撃する。
エンチャントされたクリーチャーが攻撃するたび、戦闘終了時に、防御プレイヤーはそのコントロールを得る。
Erik Lauer:ほとんどの《支配魔法》の亜種は、リミテッド・プレイでは圧倒的すぎるものです。これは青赤のフレイバーに完璧に合致し、依然として非常に強力ですが、はるかに合理的です。これは優れたデザインです。
Melissa DeTora:私はこれがレアとして充分にエキサイティングなカードだとは思いませんね。しかしデザインは好きです。
Ethan Fleischer:このカードは他愛ないものに読め、デッキに入れたいと思うかどうか悩んでいます。この有用性はとても限定的です。ですよね?
Mark Rosewater:私は風変わりなデザインが好きだ。また、トーナメントプレイヤー以外のユーザーの興味を惹こうとしているデザインも好きだね。このカードで多くの楽しみを得るユーザーがいることだろう。また、相手がクリーチャーを殺さないように奨励する「攻撃強制」カードであるのも楽しいと思う。



【全体的なコメント】
Erik Lauer:君のカードはおおむね堅実であり、〈ムガーイの創造史〉はこの第一ラウンドで私のお気に入りカードであり、君の一番の可能性を示すものです。
しかし、君のデザインは一貫していません。 特に、どちらのコモン・カードも、典型的なマジックのセットのコモン・カードではありません。セットには他のレアリティのカードよりも多くのコモン・カードがあるので、ファイルを埋めるためには、良いコモンを作るスキルが非常に重要になります。
Melissa DeTora:全体的には、私はあなたのカードが好きです。デザインの多くは革新的で楽しいです。最大の批判は、あなたのプレインズウォーカー、特に黒緑のものが単純すぎることです。
あなたが考えなければならないことは、リミテッドにおけるレアリティです。あなたのカードはコモンであれば楽しいでしょうか? それがリミテッドで非常に頻繁に出現する場合は楽しいでしょうか?それはドラフトで機能するでしょうか?それがレアである場合、それをファースト・ピックすると決めるにあたって、楽しい選択を生むでしょうか?それはリミテッドにおいて何もしないものか、あるいは、自動的にファースト・ピックするボムでしょうか?
Ethan Fleischer:あなたのデザインは、総合的に言って、かなり楽しいものに見えます。たまに数字が少し外れているように見えますが、それは後のデザイン段階で簡単に変更できることです。
すべてのレアリティで、プレイヤーが新しいデッキ構築の発想を得られるような、柱となるデザインを多く作っています。あなたはカラーパイをよく把握しています。コモンの複雑さには注意してください。我々は、経験の浅いプレイヤーが早期に、あまりに多くの複雑なカードと遭遇しないようにしてほしいのです。

あなたのカードのマナレシオが適切であるか、少し時間をかけて確認するようにしてください。クリーチャーは能力に適したパワーとタフネスを持っていますか?強力な呪文を、何ターン目に唱えてほしいのですか?カードに数字を書くときは、似たようなカードを、特にここ10年間の中から似たようなものを探してみてください。
〈ムガーイの創造史〉サイクルのような、シンプルで、斬新で、びっくりするデザインをもっと見たいと思っています。それだけです。天才的なもので我々を驚かせてください!
Mark Rosewater:君はこのデザイン・テストで、2番目に良いものを提出した。これらのデザインにはたくさんの素晴らしいアイディアが満載されている。君のカードはフレイバーがあり、独創的で、私はデザイナーとして、似たようなクールなことをしたいと思わされた。
君のテストに対する、私の関心事は2点だ。
1つ目は、以降のデモンストレーションで、君は基本的なことができるのだと示さなければならない。君のコモンはコモンではなく、君のデザインのほとんどは、すべてのセットが必要とする基本的な役割を果たすものではない。君が、風変わりで奇抜なことができるのは嬉しいことだ。今度は、素朴さとフレイバーを保ったまま、簡単で実用的なことができるところを見せてくれ。特に、レアリティの一致に取り組むんだ。
2つ目は、君がデザイン・テストの指示に充分に従っていなかったことだ。我々は君に、未定義のスタンダード準拠のセットのためのデザインをするように言い、君は非常に狭い状況でしか働かない多くのカードを作った。優れたデザイナーであることの一部は、与えられた制約に合わせてデザインできるということであるのだ。私は、君が良いデザインの才能を持っていると思う。君が与えられた指示に従うことができるところを見せてくれ。



ひみつ(でもない)日記
以前、自分のセットのために、〈ムガーイの創造史〉とほぼ同じ、テキストの順番を変えてもよいというサイクルを作ったことがある。

http://bluemen.diarynote.jp/201306111704225834/

そのときは、書き方がややこしいだけで、結局、「2つのモード(A→BかB→Aか)から1つを選ぶという普通の呪文と戦略的な違いがない」と思って没にした。しかし、開発部のウケはいいようだ。自己評価とはアテにならんもの。

コメント

nophoto
balllight
2018年5月26日8:43

翻訳乙です。この人が2位の評価か~。う~ん。
7枚目のタイガの噴火は自分的にはこの中では評価高かったんですけど、ボロクソに言われてますね。
インスタント枠を一つ潰したのが気に食わなかったのかもしれないけど、アーティファクトでない無色のトークンだからクリーチャーでは作れないし、インスタントでも問題はないとは思うんですけどね。
ただ、マローが言ってる様に、瞬速と合わせるなら速攻よりは先制攻撃の方がよかったかな。

BluE
2018年5月26日9:33

>balllightさん

「未定義のセットのためのデザイン」という課題なので、トークンであること、無色であること、基本土地タイプを持つこと等が意味がなく、実質的に何をするのかが問われているんでしょうね。これは、土地・トークンというものを作りたいがために作ってしまったように見えます。「新奇なことをするなら、理由がなければならない。作りたいという理由だけで作ってはいけない」というようなことは、マローがたびたび言ってます。

BluE
2018年5月26日9:36

ひみつ日記に書く意味がなかったので表に出す。( ˘ω˘)

お気に入り日記の更新

日記内を検索